リフォーム前のアスベスト調査とは?静岡市の工務店が費用と流れを解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
日曜日の静岡市は、木々の葉が色づき始め、秋の深まりを感じる季節になりました。年末に向けて、家の手入れやリフォームの計画を考え始める方もいらっしゃるかもしれません。
リフォームの打ち合わせを進めると、見積もりにアスベストの事前調査という項目が入っていて、驚かれる方がいます。今日は、リフォーム前のアスベスト調査とは何か、なぜ必要になったのか、費用と流れの目安をお話しします。
アスベストとは何か
アスベストは石綿とも呼ばれ、熱や摩擦に強く安価なことから、昔の建材に広く使われていました。住宅でも、屋根材、外壁材、天井や壁のボード、床のシート、接着剤などに含まれていることがあります。
アスベストは、細い繊維を吸いこむと、長い年月を経て肺の病気を引き起こすおそれがあるとされています。そのため段階的に使用が禁止され、2006年9月からは、ごく一部の例外を除いて製造や使用が禁止されました。
大切なのは、建材にアスベストが含まれていても、普段の暮らしの中ですぐに危険があるわけではないということです。問題になるのは、工事で建材を壊したり削ったりして、繊維が空気中に飛び散るときです。
住宅に使われていた建材の多くは、アスベストがセメントなどで固められた状態のものです。吹き付けのアスベストのように飛び散りやすいものとは違い、きちんと手順を守って工事をすれば、周りへの影響を抑えることができます。
リフォームで事前調査が必要になった理由
法律の改正により、解体や改修の工事を行う前に、工事をする部分の建材にアスベストが含まれているかどうかを調べることが、工事を請け負う業者に義務づけられています。工事の規模や金額にかかわらず、原則としてすべての解体・改修工事が対象です。
2023年10月からは、建築物の事前調査は、建築物石綿含有建材調査者などの資格を持つ人が行うことになりました。2022年4月からは、一定の規模以上の工事について、調査結果を国や自治体に報告することも義務になっています。改修工事では、請負代金の合計が100万円以上の工事が報告の対象です。
制度の内容は、厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトで確認できます。調査は工事をする業者の義務ですが、発注する側にも、調査に必要な費用や期間に配慮することが求められています。
報告の対象にならない小さな工事でも、事前調査は必要です。調査の結果は書面にまとめて発注者に説明し、工事の現場には調査結果を掲示することになっています。工事の前に業者から説明を受けたら、どの部分を調べたのかを確かめておくと安心です。
どんな家で注意が必要か
アスベストが含まれている可能性があるのは、主に2006年9月より前に工事が始まった建物です。静岡市内でも、昭和から平成の半ばにかけて建てられた住宅は多く、リフォームのご相談をいただく家の多くがこの時期に当てはまります。
住宅でよく見かけるのは、スレートと呼ばれる屋根材、窯業系の外壁材、軒裏の天井材、台所や洗面所の床に使われるビニル床シート、浴室やトイレの天井のボードなどです。見た目だけでは含まれているかどうかはわからないため、図面や建材の資料を確かめたうえで、必要に応じて一部を採取して分析します。
新築の時期がわかる書類や、建築当時の図面が残っていると、調査を進めやすくなります。家を建てたときの書類は、リフォームを考え始めたら一度探しておくとよいでしょう。
外壁や屋根を一度リフォームしている家では、表から見える材料と、下に残っている古い材料が違うこともあります。過去の工事の記録があれば、あわせて用意しておくと調査の手間が減ります。
調査の流れと費用の目安
事前調査は、まず図面や書類で、使われている建材と工事の時期を確かめる書面調査から始めます。次に、資格を持つ調査者が現地で建材を目で見て確認します。書面と目視で判断できない建材は、一部を採取して専門の機関で分析します。
費用は、工事の範囲や分析する建材の数によって変わります。一般的な目安として、戸建て住宅の書面調査と目視調査で数万円ほど、分析が必要な場合は1つの建材ごとに数万円ほどが加わることが多いです。分析の結果が出るまでに、数日から2週間ほどかかることもあります。
アスベストを含む建材が見つかった場合は、飛び散らないように湿らせて手作業で取り外す、まわりを養生するなど、決められた方法で工事を行います。その分、費用や工期が増えることがあります。屋根や外壁では、取り外さずに上から覆うカバー工法を選ぶことで、費用を抑えられる場合もあります。
工事の日程は、調査の結果が出てから決めるのが基本です。分析が必要な建材があると、結果を待つ間は工事を始められないので、リフォームの完成時期に希望がある場合は、調査の期間も含めて早めに計画を立ててください。
見積もりで確かめたいこと
リフォームの見積もりでは、事前調査の費用が含まれているか、調査の結果アスベストが見つかった場合にどのくらい費用が変わるかを確認しておくと安心です。調査を行わずに、壊してから考えるという進め方は、法律の上でも、ご家族やご近所の健康の面でもおすすめできません。
リフォームの途中でアスベストが見つかると、工事を止めて対応を考えることになり、工期が延びる原因になります。計画の早い段階で調査をしておくことで、予算と工程の見通しを立てやすくなります。
かおり木工房は、新築で高気密・高断熱の家を建ててきた工務店として、リフォームでも見えない部分まで確かめてからご提案することを大切にしています。天井や壁を開ける工事では、アスベストの確認と一緒に、断熱材の状態も確かめるようにしています。
解体を伴う建て替えでも、アスベストの調査は必要です。建て替えとリフォームで迷っている方は、どちらの場合も調査の費用と期間がかかることを頭に入れて比べると、判断がしやすくなります。
まとめ 調査は安全なリフォームの第一歩
リフォーム前のアスベスト調査は、工事をする人だけでなく、住んでいるご家族やご近所の健康を守るための手続きです。2006年9月より前に建てられた家では、屋根や外壁、天井、床の建材に含まれている可能性があるので、計画の早い段階で調査の費用と期間を見込んでおくことが大切です。
静岡市でリフォームを考えている方は、家を建てたときの図面や書類があればお持ちください。調査の進め方も含めて、わかりやすくご説明します。
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