家の空気がよどむ原因とは?換気しているのに空気がきれいにならない理由
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家の空気がよどむ原因とは?換気しているのに空気がきれいにならない理由

「空気が重い」と感じるとき、家の中で何が起きているのか

窓を開けても空気がスッキリしない。換気扇は回しているのにニオイが残る。部屋に入った瞬間、空気が重いと感じる。住まいのご相談をお受けしていると、こうした声をよく耳にします。

体調が悪いわけでもないのに、その部屋にいると頭が重く感じる。朝起きたときに喉が乾いている。こうした感覚は、気のせいで片づけられがちですが、実際には住宅側に原因があることが少なくありません。

空気がよどむというのは、空気が入れ替わらずに同じ場所にとどまっている状態です。人が呼吸して出す二酸化炭素、調理や入浴で出る湿気、家具や建材から出る細かなにおい、こうしたものが外に出ていかず、新しい空気も入ってこない。その結果として、空気が重い、こもっていると感じます。

ここで押さえておきたいのは、換気扇が回っていることと、空気が入れ替わっていることは別だという点です。換気は、汚れた空気を出すことと、新しい空気を入れることの両方がそろって初めて成り立ちます。どちらか一方が欠けていると、機械は動いているのに空気は動かないという状態が起こります。

空気は思った通りには流れない

多くの方は、窓を開ければ空気は自然に流れると考えています。ところが空気が動くには条件が必要です。温度の差、気圧の差、そして風です。この三つのいずれかが働かないと、空気はほとんど動きません。

窓を一か所だけ開けても空気が動かないのは、このためです。入口はあっても出口がないため、空気は押し出されません。風のない日や、家の両側に窓がない間取りでは、窓を開けても体感が変わらないことがあります。

冬に空気が動きやすく、春や秋に動きにくいと感じるのも同じ理屈です。冬は室内と外の温度差が大きいため、空気が動く力が働きます。外気温と室温が近い時期は、その力が弱まります。

よどみの原因は大きく四つ

給気が入ってきていない

多くの住宅で採用されているのが三種換気という方式です。排気は換気扇で機械的に行い、給気は壁についた給気口から自然に入ってくる仕組みです。

この方式は、給気口がきちんと開いていて、給気口から入った空気が室内を通って排気側へ抜けていくことが前提になっています。ところが実際には、寒いからと給気口を閉じたままにしている、掃除をしていないためフィルターが目詰まりしている、家具でふさがれている、といったことが起こります。給気が入らなければ、換気扇はいくら回っても空気を引っ張れません。

空気の通り道がない

空気が流れるには、入口から出口までの道筋が必要です。給気口から入った空気が、部屋を通り、廊下を通って、浴室や洗面所の排気へ抜けていく。この道が途中で途切れていると、空気はそこで止まります。

扉を閉め切っている部屋は、その典型です。扉の下に隙間がない建具や、普段使っていない部屋、階段で仕切られた二階の奥などは、空気が入れ替わりにくい場所になります。家全体としては換気できていても、その一室だけがよどむということが起こります。

気密性能が低い

意外に思われるかもしれませんが、家に隙間が多いことも、空気がよどむ原因になります。

隙間が多い家では、空気は給気口だけでなく、サッシの周り、壁の取り合い、床下などあちこちから入ってきます。入口が散らばると、空気の流れは弱く不規則になり、設計したとおりの道筋を通らなくなります。近い場所から入ってきた空気が、部屋を通らずにそのまま排気側へ抜けてしまうこともあります。

隙間が多いほど風通しがよさそうに思えますが、計画した換気という点では逆に働きます。気密を高めたほうが換気は効きやすくなる、というのはこうした理由からです。

湿気がこもっている

空気の重さは、においだけでなく湿気とも関係します。静岡は比較的湿度が高い地域です。梅雨から夏にかけてはもちろん、冬でも浴室や台所から出た水蒸気が家の中に残りやすくなります。

湿気がこもると、体感として空気が重く感じられるだけでなく、押し入れの奥や北側の部屋でカビが出る原因にもなります。空気がよどむという感覚と、カビや結露の悩みが同じ家で同時に起きるのは、根が同じだからです。

自分で確認できること

工事を考える前に、ご自身で確かめられることがあります。

まず、家中の給気口を見てください。開いているか、フィルターが汚れていないか、家具やカーテンでふさがれていないか。閉じていた給気口を開けるだけで体感が変わることがあります。

次に、換気扇を回した状態で、給気口に手をかざしてみてください。空気が入ってくる感触があるかどうかです。何も感じない場合は、給気の経路のどこかで止まっている可能性があります。

扉を閉めたときと開けたときで、部屋の空気の感じが変わるかどうかも手がかりになります。扉を開けると軽くなるなら、その部屋に空気の通り道がないということです。ティッシュを一枚、給気口や扉の下にかざしてみると、空気が動いているかどうかが目で見て分かります。

リフォームで改善できること

ご自身で確認しても改善しない場合、住宅側に手を入れることで変えられます。ただし、どこから手をつけるかで結果が変わるため、順番が大切です。

まず見直すのは換気の仕組みです。給気口の位置や数が、部屋の使い方に合っていないことがあります。排気の能力が足りていない場合や、ダクトが長すぎて風量が落ちている場合もあります。給気と排気の位置関係を整理し直すだけで、空気の流れが変わることがあります。

次に気密です。隙間をふさいで空気の入口を給気口に集約すると、計画した道筋を空気が通るようになります。気密の改善は、換気が効くようになるだけでなく、冬の寒さや光熱費にも効いてきます。窓や壁の断熱工事とあわせて行うと、無駄が少なくなります。

建物の状態によっては、換気方式そのものを見直す選択もあります。給気も機械で行う方式にすれば、外の空気を計画した量だけ取り込めるようになり、花粉やほこりをフィルターで減らすこともできます。ただし設備の入れ替えは費用も工事の規模も大きくなるため、まずは今の仕組みが正しく働いているかを確かめることをおすすめします。

静岡の住宅で気をつけたいこと

静岡市・焼津市・藤枝市でご相談をいただく住宅には、築25年から35年ほどのものが多くあります。この年代の住宅は、平成15年(2003年)の建築基準法改正で24時間換気の設置が義務づけられる前後に建てられたものが混在しています。

改正前の住宅には、そもそも計画的な換気の仕組みがない場合があります。改正後の住宅でも、給気口が閉じられたまま何年も使われていることは珍しくありません。どちらの場合も、住んでいる方に落ち度があるわけではなく、仕組みが知られていないだけです。

温暖な地域と言われる静岡ですが、冬に給気口を開けると寒い風が入ってくるため、閉じてしまう気持ちはよく分かります。断熱を整えてから換気を考えると、給気口を開けたままでも寒くならず、無理なく続けられます。

まとめ

家の空気がよどむ原因は、換気扇の性能そのものよりも、給気が入っているか、空気の通り道があるか、隙間から乱れていないか、湿気がこもっていないか、という点にあります。

換気しているつもりでも空気が入れ替わっていない住宅は、決して珍しくありません。まずは給気口の状態を確かめるところから始めてみてください。それで変わらないようであれば、住宅側に原因がある可能性があります。

空気の流れは目に見えないぶん、なんとなく我慢して暮らしている方が多い部分です。ですが、原因がはっきりすれば手の打ちようはあります。どこから手をつけるべきか整理するところから、お手伝いできます。


次回予告

住宅相談では

「三種換気は本当に空気が流れるのか?」

という疑問もよくあります。

・給気口から空気が入っている感じがしない
・部屋の空気が動かない
・換気しているのに空気がよどむ

次回は

「三種換気は本当に空気が流れるのか?住宅換気の誤解」

について解説します。

静岡市・焼津市・藤枝市でリフォームのご相談を承っています

住まいの寒さや暑さ、結露、光熱費、間取りの使いにくさ。こうした困りごとには、住宅側に原因があることがほとんどです。原因がはっきりすれば、手の打ちようはあります。

断熱改修、耐震改修、水回りリフォーム、間取りの変更、中古住宅のリノベーションまで、住宅の性能と日々の暮らしやすさの両方を見ながらご提案しています。何から考えればよいか分からないという段階でも構いません。まずは今の住まいの状態を整理するところからお手伝いします。その場で契約をお願いすることはありません。

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