静岡の家はなぜ夏暑くなるのか?全国平均とは違う“夜の気温”の問題
日本の住宅相談でよく聞く言葉があります。
「静岡は温暖だから家はそこまで性能いらないですよね」
実はこの考え方が、家づくりやリフォームの失敗につながることがあります。
確かに静岡は雪が多い地域ではありません。
しかし住宅性能という視点で見ると、静岡には別の難しさがあります。
それが
夏の夜の気温が下がりにくい地域
という特徴です。
この特徴を理解していない住宅では、夏になると
・夜になっても暑い
・エアコンが止められない
・寝苦しい
・光熱費が高い
という状態になりやすくなります。
この記事では、静岡の住宅が夏暑くなる理由を、住宅性能の視点から解説します。
静岡の夏は「昼より夜」が問題
静岡の気候の特徴は
夜の気温が下がりにくい
ことです。
例えば夏の気温を見ると
昼の気温
35℃前後
夜の気温
27〜29℃
という日が多くあります。
この状態になると、住宅では次の現象が起きます。
家が夜になっても冷えない
という状態です。
昼間に屋根や壁が受けた熱が建物に残り、夜になっても室温が下がらないのです。
夜になっても家が冷えない理由
住宅の温度は
・屋根
・外壁
・窓
・床
から影響を受けます。
特に夏は
屋根からの熱
が大きな影響を与えます。
真夏の屋根の表面温度は
60〜70℃
になることがあります。
この熱が屋根の構造を通して室内へ伝わります。
断熱が弱い住宅では
天井から熱が伝わり
夜になっても室温が下がらない
という状態になります。
西日が住宅を暑くする
静岡の住宅でよくある問題が
西日
です。
午後の西日は、住宅に強い熱を与えます。
西側の窓から入る日射は
500W/㎡以上
になることもあります。
これは暖房機器に近いエネルギー量です。
そのため西日対策をしていない住宅では
・夕方から急に暑くなる
・夜まで室温が高い
という状態になります。
断熱だけでは夏は解決しない
ここで誤解されやすいポイントがあります。
それは
断熱性能を上げれば夏も涼しい
という考え方です。
断熱は非常に重要ですが、夏の暑さには
日射遮蔽
が大きく関係します。
具体的には
・軒
・庇
・外付けブラインド
・植栽
・窓配置
などです。
この設計ができていない住宅では
高断熱でも暑い家になります。
気密性能も重要
もう一つ重要なのが
気密性能
です。
住宅に隙間が多いと
外の熱気が家の中に入りやすくなります。
そのため
・冷房効率が悪い
・除湿が効きにくい
という状態になります。
気密性能が高い住宅では
エアコンの効率が上がり
室温が安定します。
静岡の住宅に必要な設計
静岡で快適な住宅をつくるためには
次の要素が重要になります。
1
日射遮蔽
2
断熱性能
3
気密性能
4
換気計画
この4つが揃うことで
夏でも快適な住宅になります。
夏暑い家の典型例
相談で多い住宅は次のような特徴があります。
・南側の窓が大きすぎる
・西日対策がない
・断熱材が少ない
・屋根断熱が弱い
こうした住宅では
夕方から室温が上がる
という現象が起きます。
住宅性能は設計で決まる
住宅の温熱環境は
設計段階でほぼ決まります。
断熱材の量だけではなく
・窓の配置
・日射遮蔽
・屋根構造
などを含めて設計する必要があります。
これができていない住宅では
断熱性能が高くても
暑い家
になります。
次の記事
次回は
古い住宅の断熱材の実際の状態と、性能低下が起きる理由とは
というテーマを解説します。
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