なぜ北側の部屋だけが寒くて暗いのか?
― その部屋が使われなくなるのには理由があります ―
家の中に、ほとんど使われていない部屋がある。
物置のようになっている。
冬は寒い。
昼でも暗い。
そんな部屋がある家は、築20年〜40年の住宅では珍しくありません。
そして多くの場合、それは北側の部屋です。
「日当たりが悪いから仕方ない」
そう思われがちですが、実はそれだけではありません。
北側の部屋が寒く、暗く、使われなくなるのには、住宅の構造的な理由があります。
今日はその原因と、リフォームでどう改善できるのかを整理します。
北側の部屋が寒い一番の理由
まず大きな理由は、日射が入らないことです。
南側の部屋は、冬でも太陽の光が入ります。
太陽の光には熱エネルギーがあります。
これを建築では「日射取得」と言います。
冬の太陽はとても重要です。
南側の窓から入る日射は、室内を自然に暖めます。
しかし北側の部屋には、基本的にこの日射が入りません。
つまり、
自然の暖房が存在しない
これが北側の部屋が寒い大きな理由です。
外壁に面している面積が多い
もう一つの理由があります。
北側の部屋は、家の配置上、
・北側外壁
・東側外壁
・西側外壁
など、外気に接する面が多いケースが多いです。
外壁に接する面が多いほど、外の温度の影響を受けやすくなります。
断熱が弱い家では、
外気温が低いと
壁の表面温度も下がる。
すると室内の空気が冷やされます。
結果として、
部屋全体が寒くなる
という状態になります。
古い家の断熱不足
築30年前後の住宅では、断熱材の厚みが現在よりもかなり少ないことが多いです。
例えば壁断熱。
昔の住宅では
50mm程度の断熱材
ということも珍しくありません。
現在の住宅と比べると、断熱性能は大きく違います。
断熱が弱いと、
外の冷たい空気の影響を受けやすくなる。
特に日射のない北側の部屋では、この影響が大きくなります。
窓の性能も大きな原因
北側の部屋には窓があります。
昔の住宅では、その多くが
単板ガラス
でした。
単板ガラスは断熱性能が低い。
冬の外気温が低いと、ガラスの表面温度も下がります。
すると窓の近くの空気が冷やされる。
この冷たい空気が床に落ちて、部屋の温度を下げます。
これが
コールドドラフト
と呼ばれる現象です。
体感的には、足元の冷えとして感じます。
北側の部屋が暗い理由
北側の部屋は寒いだけではありません。
暗い。
昼間でも照明が必要になることがあります。
理由は単純です。
北側は直射日光が入らないからです。
南側の部屋は太陽光が直接入りますが、北側は空の明るさだけになります。
さらに築年数の古い住宅では、
・窓が小さい
・隣家が近い
・庇が長い
こうした条件が重なることも多い。
結果として
昼でも暗い部屋
になってしまいます。
使われない部屋になる理由
寒い。
暗い。
この2つが重なると、その部屋は自然と使われなくなります。
多くの家で北側の部屋は
・物置
・納戸
・使わない客間
になりがちです。
しかし本来、住宅の床面積は限られています。
使われない部屋があるのは、もったいないことです。
リフォームで改善できること
北側の部屋は、リフォームによって改善することができます。
大きく分けて4つあります。
- 窓の断熱性能を上げる
- 壁の断熱を強化する
- 間取りを見直す
- 採光を工夫する
窓リフォーム
最も効果が高いのが窓です。
内窓を設置すると、
断熱性能が大きく改善します。
窓の表面温度が上がるため、
コールドドラフトが減ります。
体感温度も変わります。
壁断熱の強化
壁の断熱を強化すると、外気の影響が減ります。
室内の表面温度が安定するため、
部屋全体の温度も安定します。
北側の部屋でも寒さが緩和されます。
間取り変更
場合によっては、部屋の用途を変えることも有効です。
例えば
・寝室
・書斎
・収納
など、用途を見直すことで、北側の部屋も有効活用できます。
採光の工夫
間取りや窓の位置を工夫することで、明るさを改善することも可能です。
例えば
・室内窓
・ハイサイドライト
・建具のガラス化
こうした方法で、光を取り込むことができます。
北側の部屋は「ダメな部屋」ではない
北側の部屋は寒い。
これは事実です。
しかし、それは家の性能や設計によるものです。
リフォームによって
断熱
窓
間取り
を整えると、
北側の部屋も快適な空間に変わります。
実際に多くの住宅で、北側の部屋が
・書斎
・寝室
・趣味の部屋
として生まれ変わっています。
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