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住みながらリフォームできる工事とできない工事とは

― 仮住まいが必要かどうかは、工事の種類より「生活機能が止まるか」で決まる ―

リフォームを考え始めたとき、多くの方が工事内容や費用と同じくらい気になるのが

「住みながらできるのか」

ということです。

特に小さなお子さんがいるご家庭、共働き世帯、ご高齢のご家族がいるご家庭では、仮住まいをする負担はとても大きいです。
引っ越しの手間、荷物の移動、仮住まいの費用、通勤通学の動線の変化。
どれを取っても簡単ではありません。

そのため、相談の場でもよく聞くのが

「できれば住みながら進めたい」
「どこまでなら住んだままでできますか」
「全部出ていかないと無理ですか」
「お風呂やキッチンが使えない期間はどうなりますか」

という声です。

結論から言うと、リフォームは

住みながらできる工事もあれば、住みながらだとかなり負担が大きい工事もあります。

そしてこの判断は、単に

・工事が大きいか小さいか
・日数が長いか短いか

だけでは決まりません。

本当に大事なのは、

生活に必要な機能がどれだけ止まるか
工事中の安全とストレスをどこまで許容できるか

です。

例えば、金額は大きくても住みながら進めやすい工事もありますし、逆に工事範囲は小さくても生活への影響が大きい工事もあります。

そこで今回は、

住みながらリフォームできる工事とできない工事

を整理しながら、
仮住まいを考えた方がいいケース、住みながら進めるときに確認したいこと、そして現実的な判断基準まで詳しく解説していきます。


まず大前提

「住みながらできるか」は、家の機能が止まるかどうかで考える

住みながらリフォームできるかを考えるとき、最初に持っておきたい視点があります。

それは、

その工事で、生活に必要な機能がどれだけ止まるか

です。

生活に必要な機能とは、例えば次のようなものです。

・寝る場所
・トイレ
・お風呂
・キッチン
・洗面
・給湯
・電気
・水道
・出入り動線

これらが大きく止まらないなら、住みながら進めやすい工事である可能性が高いです。
反対に、これらが複数同時に止まる工事は、住みながらだとかなり大変になります。

つまり、工事の判断は
「大工事か小工事か」ではなく、

暮らしの中断がどれだけ起きるか

で見た方が現実的です。


住みながら進めやすい工事①

外壁塗装・屋根塗装などの外まわり工事

比較的住みながら進めやすい代表例が、

・外壁塗装
・屋根塗装
・雨樋交換
・外部シーリング
・ベランダ防水

などの外まわり工事です。

これらの工事は、主に家の外で作業が進むため、室内の生活機能が大きく止まりにくいのが特徴です。

もちろん、まったく影響がないわけではありません。

例えば、

・足場がかかる
・窓を開けにくい
・塗料のにおいがある
・作業音が出る
・洗濯物を外に干しにくい

といった不便はあります。

それでも、

・トイレが使えない
・お風呂が使えない
・キッチンが使えない

という状態にはなりにくいため、住みながら進める現実性は高いです。

ただし注意したいのは、外まわり工事でも

雨漏り補修を伴う工事
外壁を大きくめくる工事

になると話が変わることです。
その場合は室内にも影響が出ることがあるため、単なる塗装工事とは分けて考える必要があります。


住みながら進めやすい工事②

内窓設置・窓交換の一部

断熱リフォームの中でも比較的住みながら進めやすいのが

・内窓設置
・一部の窓交換

です。

特に内窓は、既存窓の内側にもう一枚窓を付ける工事なので、工事時間も比較的短く、生活機能を大きく止めにくいです。

もちろん部屋ごとに作業はありますし、

・家具移動
・一時的な立ち入り制限
・作業音

はありますが、1日で複数カ所進むことも多く、仮住まいまでは必要にならないケースがほとんどです。

ただし注意点もあります。

・窓まわりの下地が傷んでいる
・大きな窓交換で外壁や内装復旧が必要
・複数日かけて大規模に進める

といった場合は、住みながらでも負担が増えます。

つまり窓工事は全般的に住みながら進めやすいですが、

内窓は比較的楽、外窓交換は内容次第

と考えると整理しやすいです。


住みながら進めやすい工事③

一部屋だけの内装工事

例えば、

・使っていない和室の改修
・子ども部屋の内装変更
・寝室以外の床や壁の張り替え
・収納の造作

など、生活の中心から少し離れた一部屋だけの工事は、住みながら進めやすいことが多いです。

理由は、その部屋を一時的に使わなければ済むからです。

ただしここでもポイントは、

その部屋が生活動線の中にあるかどうか

です。

同じ一部屋でも、

・ほぼ使っていない客間
・納戸に近い和室

なら進めやすいですが、

・毎日通るリビング横の部屋
・生活の中心にある空間

だと、住みながらでもストレスは大きくなります。

また、部屋単体の工事でも

・廊下を資材搬入で頻繁に使う
・粉じんが出る
・家具の移動場所がない

といった場合は、想像以上に生活へ影響が出ることがあります。


住みながら進めやすい工事④

トイレ交換など短期間で終わる設備工事

設備交換の中でも、比較的住みながら進めやすいのが

・トイレ交換
・洗面台交換
・一部の給湯器交換

など、短期間で終わる工事です。

例えばトイレ交換は、条件が良ければ半日〜1日程度で終わることもあります。
洗面台も比較的短期間で進められることが多いです。

ただしここで重要なのは、

代替手段があるか

です。

トイレが一つしかない家で、そのトイレを丸1日使えないのはかなり負担です。
一方で二つトイレがある家なら、住みながらのハードルはかなり下がります。

つまり短期工事でも、

・他に使える設備があるか
・数時間なら我慢できるか
・家族構成的に支障が出ないか

を見て判断する必要があります。


住みながらだと負担が大きい工事①

浴室・洗面・脱衣所をまとめて直す工事

住みながらでも不可能ではありませんが、かなり負担が大きくなりやすいのが

・浴室改修
・洗面脱衣室改修
・配管更新を伴う水まわり工事

です。

理由はシンプルで、

毎日必ず使う機能が止まりやすいから

です。

浴室工事中は当然お風呂が使えません。
洗面脱衣室も工事するなら、洗面も使いにくくなります。
さらに給湯や配管工事が重なると、生活全体の不便さが一気に増えます。

住みながら進める場合は、

・近くの銭湯や温浴施設を使う
・洗面の代替場所を考える
・工事期間を把握する

といった準備が必要です。

数日なら何とかなることもありますが、家族が多い場合や高齢の方がいる場合は負担がかなり大きいです。

そのため、

浴室と洗面脱衣室を同時に大きく直す工事は、仮住まいも検討対象

になりやすいです。


住みながらだと負担が大きい工事②

キッチン改修

キッチン工事も住みながらだとかなり大変になりやすい工事です。

キッチンは毎日使う場所であり、

・調理
・洗い物
・冷蔵庫や家電の動線
・食事準備

すべてに関わります。

キッチン交換だけなら数日で済むこともありますが、実際には

・壁や床の補修
・配管工事
・電気工事
・内装復旧

が伴うことが多く、数日〜1週間以上不自由になることがあります。

この間は、

・簡易キッチンを仮設する
・電子レンジ中心の生活にする
・外食や中食を増やす

といった対応が必要になります。

短期間なら住みながらでも可能ですが、

子育て世帯や共働き世帯には想像以上に負担が大きい

ことがあります。

特にキッチンだけでなくLDK全体の工事が絡む場合は、住みながらの難易度がかなり上がります。


住みながらだと厳しい工事③

LDK全面改修・間取り変更

これはかなり高い確率で負担が大きい工事です。

例えば、

・壁を抜いてLDKを広げる
・床を全面やり替える
・天井も含めて一新する
・配線や照明も大きく変える

といった工事です。

このタイプの工事は、単に一部が使えないだけではなく、

生活の中心が止まる

のが大きな問題です。

リビングが使えない。
ダイニングが使えない。
キッチンも絡む。
家具も移動しなければいけない。

こうなると、家の中にいても落ち着く場所がなくなります。

また、間取り変更では

・解体音
・粉じん
・大工工事
・資材搬入出

が続くため、精神的にもかなり負担が大きくなります。

この規模になると、

住みながらも不可能ではないが、現実的には仮住まいの方が楽

というケースが増えます。


住みながらだと厳しい工事④

全面リフォーム・性能向上リフォーム

全面リフォームや大規模な性能向上リフォームは、住みながらではかなり厳しいことが多いです。

例えば、

・床、壁、天井を広く解体する
・断熱を大きく入れ替える
・窓を一斉に変える
・配線、配管も更新する
・間取りも見直す

こうした工事です。

この場合、家の複数の機能が同時に止まりやすくなります。

・水まわり
・電気
・給湯
・居室
・出入り動線

しかも工期も長くなりやすいため、数日我慢すれば済む話ではなくなります。

もちろん、工区を分けて住みながら進める方法もあります。
ただしその分、

・工期が長くなる
・養生や移動の負担が増える
・工事費が上がりやすい

というデメリットもあります。

大規模リフォームほど、
「住みながらできるか」だけでなく、

住みながらやるメリットとデメリットが見合うか

まで考える必要があります。


「住みながらできる」と「住みながらやるべき」は違う

ここはとても重要です。

工事会社から

「住みながらでもできますよ」

と言われることがあります。
これは嘘ではないことも多いです。
実際、物理的には可能な工事もあります。

ただし、

住みながらできること
住みながらやるのが現実的かどうか

は別です。

例えば浴室工事。
確かに住みながらできます。
でも毎日外でお風呂を済ませ、脱衣所も使いにくく、洗濯動線も乱れるなら、家族によってはかなりつらいです。

キッチン工事も同じです。
できるけれど、食事準備の負担が想像以上に大きくなります。

つまり判断するときは、
「できますか?」だけでなく

「その生活を何日、何週間続けられるか」

で考えた方が現実的です。


仮住まいを考えた方がいいケース

次のような場合は、仮住まいも前向きに検討した方がいいことがあります。

・浴室、洗面、キッチンなど生活機能が複数同時に止まる
・LDK全体を工事する
・間取り変更を伴う
・全面改修に近い
・小さなお子さんや高齢者がいる
・在宅ワークや受験などで静かな環境が必要
・工期が長い
・家の中に荷物の逃がし場所がない

仮住まいには費用も手間もかかります。
ただし、住みながらのストレスが大きすぎる場合は、結果的に仮住まいの方が家族全体にとって楽なことがあります。

つまり仮住まいは
「もったいない出費」ではなく、

工事期間中の生活を守るための選択肢

でもあります。


住みながら進めるときに必ず確認したいこと

住みながらリフォームを考える場合は、契約前に次のことを必ず確認した方が安心です。

・どの設備が何日使えないか
・お風呂、キッチン、トイレの停止期間
・工事中に使える部屋はどこか
・家具や荷物をどこへ移動するか
・粉じんや騒音はどの程度か
・出入り動線はどうなるか
・養生はどうするか
・工期はどのくらいか
・住みながら進める場合と仮住まいの場合で費用差はどうか

この確認をしておくと、
「思ったより大変だった」
をかなり減らせます。


まとめ

住みながらリフォームできる工事とできない工事を分けるポイントは、

工事の大きさより、生活機能がどれだけ止まるか

です。

比較的住みながら進めやすいのは、

・外壁や屋根など外まわり工事
・内窓設置など短期の窓工事
・一部屋だけの内装工事
・短期で終わる設備交換

です。

一方で負担が大きくなりやすいのは、

・浴室と洗面脱衣室の同時改修
・キッチン改修
・LDK全面改修
・間取り変更
・全面リフォームや大規模性能向上リフォーム

です。

そして何より大切なのは、

住みながらできるかではなく
住みながら続けられるか

で考えることです。

リフォームは工事そのものだけでなく、工事中の暮らしも大事です。
だからこそ、家族構成や生活リズムまで含めて、無理のない進め方を選ぶことが重要です。


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次の記事では

「リフォーム工事の適切な時期とは?」

をテーマに、
季節、家族の予定、補助金、工事内容ごとの向き不向きまで含めて、
いつ動くと失敗しにくいのかを整理していきます。

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