なぜ性能向上リフォームでは「断熱等級」だけを見ても意味がないのか?
近年、住宅の性能を語るときによく聞く言葉があります。
「断熱等級6」
「断熱等級7」
「高断熱住宅」
住宅会社の広告や住宅性能の説明でも、この言葉を目にする機会は増えました。住宅の性能を判断する基準として、断熱等級は確かに重要な指標です。しかし、性能向上リフォームを考えるときに断熱等級だけを基準に判断してしまうと、思ったほど家が快適にならないケースがあります。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
それは、住宅の快適性は断熱等級という一つの数値だけで決まるものではないからです。家の温度環境は、断熱性能だけでなく、窓・気密・空気の流れ・日射など多くの要素が組み合わさって決まります。
ここでは、断熱等級の本当の意味と、性能向上リフォームで本当に重要な視点について解説します。
断熱等級は「熱の逃げやすさ」を示す指標
断熱等級は、住宅の外皮性能を示す指標です。具体的には
UA値(外皮平均熱貫流率)
という数値をもとに決められています。
UA値とは、家の外側(壁・屋根・床・窓)からどれだけ熱が逃げるかを表したものです。数値が小さいほど、熱が逃げにくい住宅になります。
例えば同じ大きさの住宅でも
UA値0.87の住宅
UA値0.46の住宅
では、後者の方が断熱性能が高いことになります。このUA値の基準によって断熱等級が決まり、住宅性能の指標として使われています。
つまり断熱等級とは
家の外側からどれだけ熱が逃げにくいか
を示した数値です。
しかし、この数値だけでは実際の住み心地を完全に説明することはできません。
断熱等級が高くても寒い家がある理由
実際の住宅では、断熱等級が高いにもかかわらず
・冬は寒い
・夏は暑い
・部屋ごとの温度差が大きい
という家が存在します。
これは断熱性能以外の要素が影響しているためです。
住宅の温熱環境には、次のような要素が関係しています。
・断熱性能
・気密性能
・窓性能
・換気
・空気の流れ
・日射の影響
これらがバランスよく整っていないと、断熱等級が高くても快適な家にはなりません。
つまり断熱等級は
住宅性能の一部分を示しているに過ぎない
ということです。
窓の性能が家の温度に大きく影響する
住宅の熱の出入りの多くは窓で起きています。
冬の場合、室内の熱の約半分は窓から逃げています。
そのため
断熱等級が高くても
窓性能が低い住宅では
暖房効率が悪くなります。
特に古い住宅では
・単板ガラス
・アルミサッシ
が使われていることが多く、ここが大きな弱点になります。
窓が冷えると
窓付近の空気が冷える
↓
冷たい空気が床に落ちる
という現象が起きます。
これをコールドドラフトと呼びます。
この現象によって
・足元が寒い
・暖房しても寒い
という状態になります。
気密性能が低いと断熱は機能しない
もう一つ重要なのが
気密性能
です。
住宅に隙間が多いと
暖房の熱
↓
外へ逃げる
さらに
外の冷たい空気
↓
室内に侵入
という空気の流れが発生します。
この状態では、断熱材の性能が高くても住宅の温度は安定しません。
そのため住宅性能を考えるときは
断熱性能だけでなく
気密性能
も非常に重要になります。
日射の影響も大きい
住宅の温熱環境は太陽の影響も受けます。
冬は太陽の熱を取り込み
夏は太陽の熱を遮る
この設計が重要です。
しかし住宅によっては
・西日が強い
・庇がない
・窓が大きすぎる
といった理由で、夏の熱が大量に室内に入ることがあります。
この場合、断熱性能が高くても
夏は暑い家
になります。
性能向上リフォームで本当に重要なこと
性能向上リフォームでは
断熱等級という数値だけを見るのではなく
・窓
・断熱
・気密
・換気
・空気の流れ
これらを総合的に考える必要があります。
古い住宅では
断熱材の追加だけでなく
・窓の断熱改善
・隙間対策
・断熱補強
を組み合わせることで、住宅の環境は大きく改善します。
つまり性能向上リフォームは
断熱材を増やす工事ではなく、住宅全体の環境を整える工事
と言えます。
静岡での性能向上リフォーム
静岡市周辺の住宅では、築20〜40年の住宅が多く存在しています。
これらの住宅の多くは
・断熱材が少ない
・窓性能が低い
・気密施工がされていない
という状態です。
しかし適切な設計でリフォームを行えば
・冬の寒さ
・夏の暑さ
・光熱費
は大きく改善できます。
住宅の状態によって改善方法は変わるため、まずは住宅の構造を確認することが重要になります。
リフォーム相談のご案内
かおり木工房では、静岡市を中心に
性能向上リフォームを行っています。
注文住宅で培った
・高気密
・高断熱
・換気設計
のノウハウを活かし、既存住宅の住環境改善をご提案しています。
注文住宅専門工務店
かおり木工房
住所
静岡市葵区瀬名川1-27-53
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