部分断熱リフォームと全面断熱リフォーム、どちらがコスパが良いのか?
― 300万円と1,000万円、電気代改善の“現実的な差”を冷静に比較する ―
築30年前後の家で、夏の電気代が月3万円前後。
2階は夕方から蒸し風呂。
夜もエアコンを止められない。
ここまでの流れを読んできた方が、次にぶつかる疑問はこれです。
「どうせやるなら、全部やった方がいいのか?」
「いや、部分的でも意味はあるのか?」
今日は、感情ではなく“投資効率”で整理します。
■ まず前提:築30年前後の家の弱点
多くの家は、
・天井断熱が100mm前後
・西日遮蔽が弱い
・アルミサッシ単板ガラス
・隙間が多い
つまり、弱点が複数あります。
ここで選択肢は2つ。
① 部分断熱リフォーム(200〜400万円)
② 全面断熱改修(800〜1,500万円)
何が違うのか。
① 部分断熱リフォームとは
代表的な内容は、
・主要窓の内窓設置
・天井断熱300mm以上へ強化
・西日遮蔽
・部分的気密改善
工事費は
250〜400万円前後。
目的は、
“エアコンを止められない家”を
“設定温度を上げられる家”に近づけること。
■ 期待できる効果
・2階ピーク温度2〜3℃低下
・冷房設定26℃ → 27〜28℃
・夜停止可能日が増える
・電気代 月8,000〜12,000円削減
年間10万円前後の改善も現実的。
② 全面断熱改修とは
・壁断熱やり替え
・床断熱やり替え
・窓全面交換
・気密徹底
・換気システム更新
工事費は
1,000万円前後。
家を“ほぼ新築並み”に近づける工事。
■ 期待できる効果
・冷暖房負荷大幅低減
・室温ムラ減少
・冬の底冷え改善
・電気代 月15,000円以上削減の可能性
■ では、どちらが得か?
ここが重要です。
築30年前後の家で、
最大の弱点は“屋根側と日射”であるケースが多い。
つまり、
天井+遮蔽で
改善の7割を取れることがある。
壁や床まで手を入れても、
体感差が小さい場合もある。
■ 投資効率で見る
仮に、
● 部分断熱:300万円
→ 年間10万円削減
→ 30年で300万円相当
● 全面断熱:1,000万円
→ 年間18万円削減
→ 30年で540万円相当
単純回収では全面の方が不利。
もちろん快適性は向上するが、
“電気代目的”なら部分でも十分な場合が多い。
■ 全面断熱が向いているケース
・壁内結露リスクが高い
・構造改修も必要
・間取り変更も同時に行う
・老後まで長期使用前提
この場合は全面が合理的。
■ 部分断熱が向いているケース
・構造が健全
・間取りは不満なし
・電気代と暑さ寒さが主目的
・予算を抑えたい
この場合、
部分で7割改善を狙うのが現実的。
■ よくある誤解
「全面じゃないと意味がない」
これは極論。
重要なのは、
弱点に集中投資できているか。
原因を外す全面改修は、
高額なだけ。
■ 静岡という地域特性
静岡は、
・夏の湿度が高い
・夜も28℃前後
・日射量が多い
この気候では、
まず日射制御と天井断熱。
壁断熱より優先度が高い場合が多い。
地域特性を無視した全面改修は、
コスパを下げる。
■ 結論
築30年前後の家で
電気代を下げたいなら、
まず部分断熱で7割改善。
それでも不足を感じたら、
段階的に広げる。
これが最も合理的。
全面改修は、
“目的が電気代以外にもある場合”に選ぶ。
感情ではなく、
目的で決める。
次に読むべきテーマ
では、
「性能向上リフォームで“絶対に削ってはいけない工事”は何か?」
コストカットの危険ポイントを整理します。
賢い夫婦がやっぱり選んだ
注文住宅専門工務店「かおり木工房」
静岡市で
高気密・高断熱・一種換気+全館空調(松尾式)
寒暖差に振り回されない家づくりを行っています。
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市