築30年の窓の断熱性能と最新サッシの比較
― 寒さの原因は、ほぼ窓です ―
「断熱材は入っているはずなんですけど…」
そう相談される方の家に行くと、
高確率で“窓”がそのままです。
壁は見えない。
でも窓は目に見える。
そして実は、
家の中で一番熱を逃がしているのが窓です。
■ 熱はどこから逃げるのか
冬の住宅における熱損失割合(一般的な無断熱〜旧基準住宅)では、
・窓・開口部:約50%
・外壁:約20%
・屋根:約10%
・床:約10%
・換気:約10%
つまり、
半分は窓から逃げる。
どれだけ暖房しても、
窓が弱ければ意味が薄い。
■ 築30年住宅の窓性能
1990年代前後の住宅に多いのは、
・アルミサッシ
・単板ガラス(3mm〜5mm)
この場合の熱貫流率(U値)は、
約6.0W/㎡K前後
数字だけでは分かりにくいですね。
簡単に言うと、
外気の影響をほぼそのまま室内に伝える性能です。
■ 最新サッシの性能
現在主流になっているのは、
・樹脂サッシ
・Low-E複層ガラス
・アルゴンガス封入
この場合のU値は、
1.3〜1.5W/㎡K程度
高性能トリプルガラスでは、
0.8W/㎡K前後
単板ガラスの約1/5〜1/7の熱損失。
まったく別物です。
■ なぜアルミが寒いのか
アルミの熱伝導率は約200W/mK。
木材は約0.12W/mK。
桁違いです。
アルミは熱を伝えやすい。
だから冬は冷気を室内へ伝え、
結露も起きやすい。
■ 結露の正体
室温20℃、湿度50%の場合、
露点温度は約9.3℃。
窓表面温度がこれ以下になると結露します。
単板ガラスでは、
外気0℃の時、内側表面温度は簡単に10℃以下になる。
だから水滴がつく。
結露は、
・カビ
・ダニ
・木部腐朽
を引き起こす。
健康にも影響します。
■ 静岡でも起きる理由
静岡市は温暖と言われます。
しかし冬の最低気温は0〜2℃まで下がる。
朝晩の放射冷却も強い。
窓が弱ければ、
普通に冷える。
温暖地だから断熱が弱くてもいい、
という時代は終わっています。
■ 体感温度が下がる理由
窓が冷たいと、
人体は“輻射”で熱を奪われます。
室温20℃でも、
窓が冷たいと寒く感じる。
エアコンの設定温度を上げる。
電気代が上がる。
でも快適にならない。
原因は窓です。
■ 窓リフォームの効果
内窓設置やサッシ交換で、
・表面温度が上がる
・結露が減る
・体感温度が上がる
・暖房効率が上がる
家全体の断熱を一気に底上げできます。
■ まとめ
築30年の窓は、
性能的に“別時代”。
壁断熱より先に、
窓を見る。
寒さの8割は窓。
これは誇張ではありません。
もし今、
「窓の近くが寒い」
と感じているなら、
それは気のせいではない。
性能差です。
家は、
数字で変わります。
次回予告
次回は、
「隙間風が入る原因とは?気密性の重要性を解説」
C値という言葉を、
分かりやすく解きます。
会社情報
賢い夫婦がやっぱり選んだ
注文住宅専門工務店「かおり木工房」
静岡の気候に合わせた
高気密・高断熱・一種換気+全館空調(松尾式)
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