築34年の戸建てを性能向上リフォームとは
― 静岡市で“電気代が下がった家”の実際の記録 ―
「本当に変わるんですか?」
性能の話をすると、最後は必ずここに行き着きます。
今回は、静岡市内で実際に行った
築34年・木造2階建て・延床約32坪の戸建てリフォーム事例を、
できる限り具体的にお伝えします。
机上の理屈ではありません。
現場で何を見て、何を直し、どう変わったか。
数字と住まい手の声を交えて整理します。
リフォーム前の状況
建物は平成初期の在来木造。
当時としては一般的な仕様でした。
・アルミサッシ+単板ガラス
・天井断熱 約100mm
・壁断熱は充填だが厚み不明
・床断熱ありだが隙間多い
・西側に大開口の掃き出し窓
・小屋裏換気は最小限
ご相談のきっかけは「夏の電気代」。
8月の電気代が31,480円。
さらに、
・2階が夕方から蒸し風呂状態
・夜中もエアコンを止められない
・床が夜まで温かい
・湿度が高くベタつく
冬も問題がありました。
・窓際が寒い
・結露が多い
・暖房を消すと急激に冷える
典型的な“性能不足型の家”でした。
現地診断で見えた原因
小屋裏に上がると、
断熱材は薄く、部分的にずれていました。
西側屋根面は直射を強く受け、
野地板の裏側が高温化。
窓はすべてアルミ単板。
午後3時以降、西日がリビング奥まで差し込み、
床と壁をしっかり蓄熱させていました。
床下を確認すると、
配管周りに隙間が多数。
つまり原因は一つではなく、
・窓
・屋根(天井断熱)
・西日
・気密不足
の複合型でした。
採用したリフォーム内容
① 全窓に内窓設置(Low-E複層仕様)
② 天井断熱を約300mm相当へ増強
③ 西側掃き出し窓に外付けシェード設置
④ 床下・開口部まわりの気密補強
壁は触っていません。
構造も変えていません。
あくまで“弱点を順番通りに補強”しました。
施工後すぐに起きた変化
お引き渡し後、最初の夏。
まず住まい手が言われたのは、
「夕方のジリジリがなくなった。」
以前は午後4時頃から
室温が一気に上がっていたそうです。
しかし今回は、
室温上昇が緩やか。
そして何より、
夜、エアコンを止められる日が出てきた。
これが最大の変化でした。
電気代の変化
施工前ピーク月:31,480円
施工後ピーク月:19,260円
差額:約12,000円
年間換算:約14万円の差。
もちろん気象条件による変動はあります。
しかし、
30,000円超えが常態だった家が、
20,000円を切る水準で安定。
これは体感だけでなく、
電力明細でも確認できました。
なぜここまで下がったのか
ポイントは“止められる家”になったこと。
・夕方の負荷が減った
・夜間連続運転が減った
・設定温度を1℃上げられた
冷房時間が平均1.5〜2時間短縮。
この差が月単位では大きくなります。
さらに湿度の安定。
隙間からの湿気侵入が減り、
除湿負荷が下がったことも大きい。
冬の変化
冬は結露が明らかに減少。
窓際の冷気が弱まり、
暖房立ち上がりが早くなりました。
暖房費も前年より約20%減。
ヒートショックの不安も軽減。
住まい手の感想
「こんなに違うと思わなかった。」
「床が熱くならない。」
「夜ぐっすり眠れる。」
電気代以上に、
生活の質が変わったことが印象的でした。
費用と回収
総工事費:約125万円(補助金活用前)
年間改善約14万円とすると、
約9年で回収圏内。
ただしこれは電気代だけの計算。
健康面・結露抑制・建物寿命の延伸を含めると、
価値はそれ以上。
重要なこと
この家は“全部が弱かった”。
しかし別の家では、
・窓だけ
・屋根だけ
というケースもあります。
同じ築年数でも原因は違う。
だから診断が必要。
結論
築30年前後の家は、
気候変化に耐えられない性能のまま残っています。
しかし構造を壊さなくても、
弱点を正しい順番で補強すれば、
電気代は現実的に下がる。
そして“止められる家”になる。
これが実例です。
次に読むべきテーマ
では、
「予算50万円以内で、
どこまで改善できるのか?」
段階的リフォームの現実を整理します。
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