築30年の家はどこを診断すればいいのか?
― リフォーム前に必ず見るべき“電気代が高い家”のチェックポイント ―
ここまで、
・内窓
・天井断熱
・西日遮蔽
・気密改善
・総額と回収年数
を整理してきました。
しかし一番大切なことがあります。
いきなり工事を決めないこと。
築25年〜40年の家は、
一軒一軒“弱点の場所”が違います。
窓が主因の家もあれば、
屋根が主因の家もある。
順番を間違えると、
「やったのに下がらない」が起きます。
今日は、
リフォーム前に必ず見るべき診断ポイントを整理します。
① 夏の症状で分かる弱点
まず体感から。
夕方に一気に暑くなる家
→ 西日遮蔽不足の可能性が高い。
床が熱い、壁が熱いなら、
日射侵入が主因。
2階だけ異常に暑い家
→ 天井断熱不足。
天井面が夜も温かいなら、
屋根からの蓄熱。
夜もエアコンを止められない家
→ 蓄熱+気密不足。
冷やしてもすぐ戻るなら、
熱が抜けず湿気が入っている。
そこまで暑くないのに電気代が高い家
→ 除湿負荷。
隙間から湿気が入り続けている可能性。
② 冬の症状も見る
電気代は夏だけではありません。
窓際が異常に寒い
→ アルミ単板サッシ。
ここは最優先。
結露が多い
→ 断熱不足+気密不足。
窓・壁の改善対象。
足元だけ冷たい
→ 床断熱不足。
ただし優先順位は窓より後。
③ 実際に見るべき場所
診断は感覚だけでは足りません。
小屋裏
・断熱材の厚み
・ズレ
・隙間
・屋根裏温度
ここを見れば2階の暑さはほぼ分かります。
サッシ周り
・アルミか樹脂か
・単板か複層か
・隙間風
築30年前後はほぼアルミ単板。
西面の窓
・遮蔽物があるか
・軒の出
・直射の入り方
午後3時〜5時に確認するのが理想。
床下
・断熱材の有無
・隙間の状態
・湿気状況
湿度の高さは除湿負荷に直結。
④ 電気代の明細も診断材料
・夏のピーク月
・夜間使用量
・冷房期間の長さ
これを見ると、
何が原因で電力を使っているか
ある程度推測できます。
電気代は家からの通知表。
⑤ やってはいけない診断
・「なんとなく全部古いから全部やる」
・「営業に言われるまま決める」
・「補助金が出るからやる」
順番と原因を見ずに決めるのは危険。
⑥ 本当に大切なのは“原因特定”
築30年前後の家は、
窓が弱い家
屋根が弱い家
遮蔽が弱い家
気密が弱い家
それぞれ違います。
同じ電気代30,000円でも、
原因は違う。
だから診断が必要。
⑦ ここを外すと失敗する
例えば、
本当は屋根が主因なのに
内窓だけ施工。
あるいは、
西日が主因なのに
断熱材だけ増やす。
これが「やったのに下がらない」の正体。
まとめ
築30年前後の家で電気代が高いなら、
・症状を整理
・部位を確認
・優先順位を決める
この3段階が必要です。
リフォームは
“原因に対して処方する医療”に近い。
闇雲に工事をしても意味がありません。
次に読むべき記事
では、
「実際のリフォーム事例で
電気代はいくら下がったのか?」
数字で具体例を解説します。
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